こんにちは!はだ農園です。
今回はtaboの独り言ということで『食育』についてお話ししようと思います。正確に言えば農業での食育なので食農教育と言います。農業を通じて食育を学んでもらう!なんとも相性のいい組み合わせですよね。ただ個人的には色々思うことがあったりもします。
『農作業に触れさえすれば食育だと思っているそこのあなた!』に届けたい本当の食育と農業の魅力を。次世代に本当に伝えたい食農教育は何だと思いますか?
実際私も地域の青年部活動で小学生を対象に食育活動をさせてもらっているのですが今1つしっくりきていない部分もあるんですよね。それはほぼ私のせいでもあるんですがね(笑)。ですので、ここでしっかりと考えをまとめつつ将来の農業と食育の関わり方を見つめ直していきたいと思います(^^)v
それでは参りましょう。
食育とは
食育は国が推進するプロジェクトになっているほど大きなものであり、子供たちの育成には欠かせない政策となっています。また、国という大きなくくりだけではなく都道府県から地方自治体と今や食育活動は草の根のように広がっています。だからこそそのネットワークは大事にしていきたいものです。

食育の目的
食育とは食べ物を通して食への知識や健康への意識、また食への感謝を持ち心を育むために国が子供の育成のために始めたものです。平成17年に食育基本法が定められ、平成18年には食育推進基本計画が定められました。特に保育園や幼稚園、小学生など小さい子を対象とする活動が多く、食育を通して幼少期の頃に道徳を学ぶのが大事なんだなぁと思います。
またSDGsの観点からも食育は大事なものだと思います。世界の飢餓問題や食品ロスなどを食育を通して身近に感じることができますし何より子供たちが自ら学ぼうと積極的な姿勢になります。SDGsは持続可能な開発目標のことです。持続させるためには大人たちが子供たちに伝え、育てなければなりません。その方法として食育は非常にいいものなんじゃないでしょうか。
農業の普及活動
食育と農業を組み合わせたものを食農教育活動、略して食農と言います。食べ物を知るといった点で農業は食育とすごく相性がいいものです。たぶん皆さんの中には食育とは農作物を育ててそれを食べることと思っている方も多いんじゃないでしょうか(^^)v・・・私もそうでした(笑)。一応、農林水産省や文部科学省などそれぞれの省庁が出している食育があるようです。
私の地域でも20代中心の4Hクラブや30代中心の青年部という組織があり、多くの農家の方が近隣の学校を対象に食農活動を行っています。田舎ということもあり学校の先生たちも協力的で毎年子供たちと楽しくやらせてもらっています。私たち農家としては食育もそうなんですが農作業や作物などのお話しをして農業に興味を持ってもらえるのが何より嬉しいことなんですよね。今まで農業の知らなかったことを知る喜びとともにファンになってもらえたらと思っています。それで私たちが作っているものを選んで買ってくれたらとても嬉しいですし、将来農業が就職の選択肢の1つになってくれたらいいなと思っています。地道な活動かもしれませんが未来ある子供たちにだからこそ食育を通して農業をPRしていきたいです(^^)v
食育活動の問題点
学校での食育は素晴らしいものであり絶対に必要なもの!と誰もが言ってくれるはずです。なのに何故でしょう・・・そこまで浸透していないのは。ほんとだったら授業のプログラムにも入ってもよさそうなものだと思いませんか?やってみて気づいたんですがいくつか問題点を見つけました。

場所と時間
当たり前のことですが学校での食育活動は教える側の農家と学ぶ側の子供がいないとできません。それだけではなく付き添う先生も必要となりますし、何をするかというのも事前に細かく打ち合わせしておかなければなりません。授業中に行うので始まりと終わりが決まっていますし、内容によっては時間通りいかずに学校側に負担をかけることもあります。農家さんも忙しい中でていかなければならない時もあります。関わる人が多いので今日、明日やると言ってできるものではありません。私たちの場合は大まかな年間スケジュールを立てて担当者が細かく学校側と連絡をとるようにしいています。私は担当になったことはないですが意外と大変そうにみえます(笑)。打ち合わせが大変な分、食育のメインである畑での作業だったり、子供たちとの触れ合う回数が少なかったりするのが現状です。ほんとだったらもっとお互いが時間を割いて回数を増やしたいんですけどね。
また単純に場所がない場合もあります。田舎の方は学校の近くに畑があったり学校内に専用の畑があったりします。そういう場所では農家さんも近くにいることが多く食育活動しやすい環境となります。しかし、少し都市部に入ると学校内どころか周りに畑がなく近くに農家さんもいない環境となります。こうなると双方にとって負担になることが多く活発な食育活動は行われにくいです。
持続性
これは食育に限らず色んなことに言えることです。物事には必ず始まりがありますし終わりもあります。またピークもありますし、どん底もあります。新しいことを始める時は気持ちも高ぶっていて何でもできる気がしますし目標のために一生懸命頑張ろうとします。ただ、それを続けていくことは非常に難しいことです。多くの場合、毎年負担にならないように去年と同じことをして現状維持をはかろうとします。これが『マンネリ化』の始まりです。
経営もそうですよね。立ち上げは勢いや決意のような感情的なものが多いかと思います。ただ生き残れる会社はマンネリ化していないところなんじゃないでしょうか。私がそんなの語るのは恐れ多いですが、知る限りでは計画性・積極性を持っているところは常に発展しているように思います。マンネリ化は食育活動の最大の敵かもしれません。
もう1つ食育活動の持続性で妨げになるものがあると考えています。それは責任者の移り変わりです。農家側でしたら負担のある担当はずっと同じ人にするはずもなく数年で担当者を交代します。同じく学校側も担当者もそうですがトップである校長先生は転勤するため、よっぽど引継ぎがうまくいかない限り発展が難しくなります。なので先程も言った計画性が大事になってきます。ただ、そこまでして食育に力を入れなければならないのかなと思っている現場の声があるのも実際のところです。まぁ色々と難しいですね(笑)。
理想の食育
それじゃ子供たちに最大限食育を伝えるためにはどうしたらいいんでしょうか。食育の意味は分かった、問題点も分かった。あとは解決策を出して理想を述べましょう。きれいごとでも理想は持たないとだめですよ!ただでさえ大人になったら汚れていくんですから(^^)v

楽しむこと
食育活動で1番大切なことは『楽しむ』ことだと思います。楽しむのは子供たちだけではなく先生も農家さんも食育に関わる全ての人です。先程マンネリ化が最大の敵だという話しをしましたが、唯一マンネリ化にならない方法としては楽しむことです。楽しければ積極性が増しますし、自ら行動しようとします。自ら行動するということは自分で考えているということであり、考えるということは新しいアイデアが生まれます。先生と農家さんも楽しむことで新たな提案や挑戦が生まれます。食育は授業の一環ですが気難しくならずにみんながリフレッシュできる時間になるのがいいのかなと思います(^^)v
楽しい食育をするために1番大事なのは農家さんの態度です。これは私も経験してきたので絶対です(笑)。農家さんが少々バカになって子供たちや先生を楽しませることが最高の雰囲気づくりとなります。農家さんも恥ずかしいでしょうが将来の農業の発展のためと思えば体張りましょうよ(^^)vその時は子供たちから笑われるかもしれませんが、笑ってくれた子供の就職先に農業は刻まれるはずです!
農業の魅力は過程
食育を通じて改めて農業の魅力に気づいたんですが、農業は長い過程にこそ魅力があると思いました。それなのに今の食育活動ではその魅力をほとんど伝えきれていないんじゃないかと思います。こんなに食育と相性がいいのにもったいないったらありゃしないです(^^)v
同じ第1次産業である漁業でも食育活動は行われています。魚のさばき方を教えたり、流通する過程を説明したり、産地や旬のものを教えたりと幅広い活動をされています。ただ食育と言って漁業と思い浮かべる人は少ないと思います。それは漁業と食育の相性が農業程良くはないからです。
例えば、テレビで釣り番組はたくさん見ますよね。釣っている様子なんかこっちまでテンション上がります(^^)v逆に畑仕事だけの番組はそんなに見ないですよね?釣りと比べるとその差は歴然です。それは魅力の違いにあります。釣りの魅力は『結果』です。色んな工夫をして最後に仕留めるそれはまさに狩りです。あそこに爆発的な魅力があるためテレビでも映えて扱いやすいんだと思います。畑仕事の魅力は『過程』です。収穫までの長い過程に魅力があります。ただなかなか映えず、編集もしにくいのでテレビでは扱いずらいんだと思います。
ただ、学校の食育活動で海で全員に釣りをしてもらうというのはなかなかできることではありません。やっぱり危なかったりしますからね。その点農業は1年を通じて過程を学ぶことができるのでやりやすいと思います。ただ、今の食育ではその過程がほとんど省かれているように思えます。定植と収穫これがほぼメインとなっていて、過程を農家が管理することが多いです。農業の魅力は土を耕すところから収穫までの過程を考えて楽しむことにあります。それにより収穫のありがたみを知ることです。今後目指すべき食農活動は子供たちが楽しみながら考えて失敗してもいいので自分たちで畑を管理して収穫まで迎えるようにすることがいいんじゃいかと思います(^^)v
まとめ
私が食育に始めて触れたのは幼少期の保育園の時でした。親や地域の方々、先生の協力のもと、さつまいもを植えて育てて掘って焼き芋にしたり家に持って帰ったのを今でも覚えています。年長さんが芋を砂場に埋めてくれて年下の私が砂場を無我夢中で掘って芋を探したりしていたのもいい思い出です(^^)v記憶力に難がある私ですが数少ない保育園の思い出の1つとして今でも鮮明に覚えています。・・・よっぽど楽しかったんでしょうね(笑)。今では農業を始めて食育を教える側になったことが感慨深く思えます。
食育という言葉や政策はここ10年ぐらいで出てきた言葉なんでしょうが子供たちに農業体験を通じて食への興味・関心を持ってもらうことは何十年も前から行われてきたことです。言葉は変わってもその時代を担っている農家の一員として食育活動はしっかりと受け継ぎ、次の代へと引き継がなければいけないと思っています。なんか堅苦しい感じになりましたけど今後も将来農業を担う子供たちを増やすためにも楽しい食育を続けていきたいと思います。
質問や感想がありましたら是非コメント欄へお願いします(^^)v
それでは、また。


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