はだ農園

針尾汐風みかん



資材高騰で農家が悲鳴 ~工夫して少しでも経費を抑えよう~

こんにちは、はだ農園です。

GWも迫り田んぼを作る季節になってきました。農家のGWの感覚なんてそんなもんです(笑)。

トラクターで田んぼを敷いて水を溜める前に周り(畔)の草払いをしました。私の田んぼは小さい田んぼが段になりいくつもあるので草払いする所が多い上にとても払いにくいです。労力を考えたら買った方が早いんじゃないかと思ってしまいます。まぁその話はまた今度ゆっくりと(^^)v

さて今回は資材高騰についてお話ししようかなと思います。最近よく耳にしますよね。特に今年に入ってからは高騰と同時に一部の資材がないという状態にまでなっています。

戦争や制裁報復による穀物類などの生産不足や制限円安による輸入品の値上げ原油高騰による重油・資材の値上げなど全ての状況が農業に関わってきています。

穀物類は家畜の餌や有機肥料のベースとなるものです。いくら環境や動物にいい有機物のものを使用しようとしてもなかったらどうしようもありません。

また、化成肥料の原料のリン、カリはほとんど輸入に頼っています。ですので供給量が少なかったり、輸入のコスト増で必然と値上がりします。最悪の場合、調達ができないという可能性があります。私の取引先でも実際に一部で仕入れのめどが立っていないと言われた商品もありました。

原油高騰は特にダイレクトに農家の経営を圧迫します。ハウス栽培では冬に作物を育てるための暖房に重油を使います。またビニールやポリ、プラスチックなども原料が原油となります。

輸入が多い日本では海外から材料を持ち込んで製品を作ったり逆に海外で製品を作って持ち込んだりします。どちらにせよ物流は必須なわけです。

飛行機や船、貨物列車、車などの燃料は原油です。農業だけに限らず原油高騰は多くのものの値上げへとつながります。

私もあまり愚痴りたくないのですが資材は一度上がるとほとんど下がることはありません。農業を始めて16年になりますが全体的に2割程度値上がりしたんじゃないでしょうか。ですが農作物の価格はずっと変わりません。農家の方は口癖のように言います。『上がっていないのは農家の品物だけ!』だと。

これは農業をするなら一生つきまとう問題になるでしょう。農家の皆さん笑いながら言ったりもしますが、ホントはとても不安で悔しいんですよ。

特に今年に入っての値上げは著しいものがあります。そのため最近は離農が増えているそうです。そりゃそうですよね、収入は変わらず経費だけが増えていってもたまったもんじゃないです。

そうならないためにも少しでも経費を抑える方法を紹介していきたいと思います。

それでは参りましょう。

資材を安く買う方法3選

農家にとって資材を買うことは絶対です。いくら値上がりしても買わないという選択肢はありません。同じ商品なら資材は安ければ安いにこしたことはないですよね。資材の買い方を工夫して経費を抑えましょう。

農協の予約販売を利用しよう

これは出資金を払い農協の組合員にならないと利用できないものなんですが、年に1度農協が組合員に対して年間の肥料、農薬、除草剤、農機具などの取りまとめを行います。

たくさんの組合員から予約注文をとることでメーカーに対して大量受注に対する価格の引き下げ交渉を行います。ですので普通に購入するよりは予約注文の方が安く購入できます。

ですが農協に対しても思うところがあります。

各農協ごとで同じ資材なのに値段が違ったり、資材に対して農協の手数料が固定ではなく『%』で変動するので資材が高くなると何故か手数料も高くなるということなど農家からすると疑問視されます。

ネットを活用しよう

買いたい商品が決まっているなら是非ネットで探してみて下さい。

農協の組合員でありながらネットを勧める私もどうかと思いますが、生産者の立場から言わせてもらうと資材高騰を指をくわえて見ているなんて考えられません。同じ商品ならば比較して安い方を買ってもいいと思います。

今はキャッシュレスの時代、ネットで買うと多くのポイントも付与されます。請求金額からポイント分を差し引いた値段『実質○○円』というやつです。得たポイントは今ではコンビニ、ホームセンター、ガソリンスタンド、飲食店など生活圏内の様々な場所で使えます。有効活用する手はありません。

少しのポイントなんてとお思いでしょうが、私が今使っているネットショッピングでは会員に入ったりや日にちを限定することで20%ものポイントを得られます。『実質2割引き』です。そのポイントを生活費にあてて無駄なく消費しています。

ただ気をつけてほしいのは基本的にポイントは非課税なので申告する必要はないのですがポイントの額が大きくなると『一部所得』になり申請する必要が出てくるということです。

金額としては50万ですので余程のことがない限り超えることはないでしょうが、一応頭に入れておきましょう。

取引先のお得意様になろう

これも農協に申し訳ないんですが、私は農協とは別に資材の取引先を持っています。理由は『融通が利く』からです。

大体の資材のメーカーさんは農協の下請けとなります。手数料を払ったうえで資材を農協におろして広い範囲での販売をしています。なので生産者からしたら直接メーカーに問い合わせると…(笑)。ということになります。

私のイメージでは農協はドカッと座っている感じでメーカーはセカセカと動き回っている感じです。どちらが良い悪いというわけではないですが生産者は使い分けてもいいと思います。あまり大きな声では言えませんけどね(笑)。

さきほど言った通りメーカーさんは融通が利くのが1番です。ただメーカーさんに融通を利かせるためにはお得意様になる必要があります。私は、お得意様になるにはそれなりの条件があると思っています。

メーカーさんの立場になって考えてみて下さい。どういったお客さんがいいのかということです。メーカーさんは地域ごとで販売金額のノルマがあることが多いです。それはお金の回収も含めてです。『販売しやすい農家=支払い能力がある農家』となります。結局お金かと思われるかもしれませんが、取引先とのお金のやり取りは信用につながります。

ですのでメーカーさんに頼むときはできれば一括で支払いましょう。それが難しいのであれば、次にメーカーさんに頼むときには支払いを終えておきましょう。相手の気持ちになってください。まだ支払いがあるところに伺うのは少し気まずいですよね。お互い気持ちよく付き合えるようにしましょう。

それを繰り返すと信用されるようになりお得意様となります。そうなると融通が利くようになります。例えば、急な注文でも無理して受け入れてくれたり、メーカーさんが在庫を抱えたくなく売り上げを上げたいときに一括で支払うことを前提に割引きした商品の相談などがきたりします。他にも試作品をもらったり返品にも協力してくれたりと多くのメリットがあります。

お互いにwin‐winの関係を作り末永いお付き合いをしていきましょう(^^)v

安さを求めてはいけない例

資材を安く買う中でもいくつか注意してもらいたいことがあります。場合によってはお金を払ったうえで後悔することになりかねません。私も安さを求めすぎて何度も後悔したことがあります。その体験も踏まえて紹介していきたいと思います。

農機具は修理のことも考えて購入しよう

ここでいう農機具は燃料を入れて動かす畝立て機や草払い機、大きいものではトラクターやコンバインなどです。

最近は小型から大型の機械までネットで検索して購入できるようになりました。特に中古の農機具は需要が高く検索したら全国からたくさんの出品がされています。

ですが皆さんにお伝えしたいのは農機具はいつかは故障するということです。新品のものでもいつかは故障します。中古なら尚のことです。その場合どこで修理しますかということです。

ネットで購入した販売先が対応してくれればいいですが、はたしてアフターケアが十分にできるでしょうか。農機具が故障するときはたいてい動作確認したり、作業中だと思います。つまり急を要するときです。そんなときすぐに対応してくれる方が側にいてくれるとありがたいですよね。

現在、ネットやホームセンターなど農機具は至る所で販売されています。なのでJAや農機具屋さんも故障で持ってこられた農機具は自店で購入された人を優先して修理されています。そりゃそうです、他店で買ったものを都合のいい時にだけ持ってこられてもいい気はしないですよね。

私の体験談なんですが、いつもお世話になっている農機具屋さんとお店で談笑しているときにお客さんが入店してきて草刈り機の修理を相談されていました。近くのホームセンターで購入されたとのことでした。農機具屋さんは、部品がメーカーごとに違うのでうちでは扱えませんとお断りされていました。

その時私は改めて思いました。私がどんな無茶な相談をしてもその農機具屋さんが対応してくれたのはお得意様だったからなんだと。農機具屋さんは修理屋さんではないということです。

ですから、農機具に関しては少し価格が高くても近くのJAや農機具屋さんから購入してお得意様になった方がいいですよという話です。ネットは確かに安いです。ですがアフターケアまで考えるなら近場で買うことをお勧めします。

トラックの中古には気をつけよう

農家にトラックは必須です。特に軽トラは持っていない農家はいないんじゃないかと思います。現在2t以上のトラックは品薄が続いているようですが軽トラに関しては至る所で販売されています。価格もピンキリです。

安いものは20~30万で買えるものもあります。ですが軽トラの安価なものには注意してください。

そもそも軽トラは普通の車と違い作業用に使われる車ですので人によっては雑に扱われることもあります。安価なものはその分傷んでいるということです。はっきり言っていつ故障してもおかしくないでしょう。

また、オートマや4輪駆動ではない軽トラも安価で販売されています。ですが農業ではミッションと4輪駆動は絶対につけておいた方がいいです。どんな場所に行くかも分かりませんし、馬力はあった方がいいのでそこは妥協しないでください。

できれば軽トラは新車または新古車を購入して大事に乗るのが最終的に1番お得なのかなと思います。

海外製の農機具には気をつけよう

これは完全に私の失敗談です(笑)。

前にネットで中国製の背負い動噴を購入したことがありました。当時で言うと日本産のメーカーですと10万~13万ほどで中国製のものは3万ほどでした。あまりの安さに興味を持ち、一応よく調べて購入したつもりだったんですが届いたものは予想とは程遠いものでした。

動噴の出力は安定していないわ、うるさいわ、オプションで付け替えられるものが日本製と合わないわで結局日本製のものを買い替えるはめになってしまいました。

実際に体験してよく分かりました。農機具は安さだけでは選んではいけないことを(笑)。部品や商品の番号が同じものは見なくて購入してもいいんでしょうが、新たに買うものは必ず実物を下見した方がいいです。

皆さんは私のように失敗しないで下さいね(^^)v

安い除草剤には気をつけよう

ネットなどで調べていると異常に安い除草剤を見かけたりします。成分もそれなりのものが入っており効き目もありそうだから、使ってみようかなと思うかもしれませんが記載されている内容をよく見て購入してくださいね。

その除草剤は『非農耕地用』ではありませんか?

一般的に除草剤は農薬に分類されます。ですので農作物を管理する畑に使える除草剤は厳しい試験や検査を得て『農耕地用』として販売されています。一方、公園や駐車場などで使われる『非農耕地用』の除草剤は食物に使う目的ではないためそれほど試験や検査も厳しくありません。

その違いが価格に反映されているんだと思います。私のおススメの除草剤は『ジェネリック品』です。

ジェネリックとは商品の特許が切れた後に、同じ有効性成分で製造されたもののことです。つまり型落ちの商品ということですね。

ジェネリック品のメリットは安さです。とにかく安いです。同じ成分なのに半額ほどの価格しかしません。型落ちだろうがなんだろうが実績のあった商品に間違いはないですので、是非有効に活用してください。

まとめ

ここまで様々な方法で資材高騰の抑え方を紹介してきましたが、正直なところその場での応急措置みたいなものが多く、抜本的な解決ではないでしょう。それほど資材の価格の値上がりというのは農家にとって長年の悩みです。

今後さらに生産物と資材の適正な価格はズレを生じてくると思います。言い方は悪いかもしれませんが多くの農家は末端の下請けと同じような状態だと思います。上は値上がりした物を下に請求します。ですが農家は高い資材を購入せざるを得ない上に販売価格を設定出来ません。

それが何十年も続いています。ほんとに理不尽だと思います。

それを解決するために『CtoC』で個人での販売の強化や『BtoB』で組織ぐるみでのブランド力向上など農家は日々様々な努力をしています。ですが結局いきつくところは皆資材高騰による不満です。

もうこれは制度的な問題だと思います。現在農業で頑張っている人、今後農業で頑張ろうとしている人、いつかそういう人たちの気持ちに寄り添った制度が確立することを切に祈っています(^^)v

質問や感想がございましたら是非コメント欄へよろしくお願いします。

それでは、また。


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