こんにちは、はだ農園です。
今日は痛い1日でした。朝からいつものようにきゅうりの収穫を行おうとしたらいきなり腰が…(笑)。ぎっくり腰かなと思いながら少し座っているとなんとか作業できそうだったので作業を開始しましたが、こんな時に限って量が多い!嬉しいのやら辛いのやら散々な1日でした。
さて今回は、『呼吸と光合成』についてお話ししていこうかなと思います。植物において生命を維持するために毎日欠かさず行われているものです。初めに習ったのは小学生の理科の授業だと思います。
何となくは理解しているが説明してと言われたら意外に難しいんじゃないでしょうか。調べれば調べるほど奥が深く、考えがまとまりにくい分野かもしれませんね。
ですので正直私もブログで書こうか迷いました。だって、難しいですもん(笑)。しかも人それぞれの理解もあるでしょうし詳しい人からするとツッコミどころ満載になるかもしれないと思ったからです。
ですが私がブログを始めた理由の1つの中にさらに勉強しながら自分の考えを整理したいという気持ちがありました。ですのでこれはわたしにとっても挑戦です。できるだけ分かりやすく、楽しく農家の目線からお伝えできればなと思います。
はっきり言って難しいものはできるだけ省きます。分かって頂きたいのは植物の中で何が起きているのかという流れです。それを理解することで作物を健全に保ったり、食味や収量を上げるためのアプローチの引き出しが増えると思います。数字や横文字が飛び交いますがぜひ最後までお付き合いください(^^)v
それでは参りましょう。
ATPとは
本題に入る前にこれから頻繁に出てくる言葉なので先に説明したいと思います。

左側の緑で囲まれている文字の名称は上から『アデノシン一リン酸』、『アデノシン二リン酸』、『アデノシン三リン酸』と言います。Pがリン酸ですのでその数の違いがそのまま名称になっているので分かりやすいですね。
これらはざっくり言うと『エネルギー』です。植物内で起こる合成や還元などの反応において増えたり減ったりするものです。ですので別名『エネルギー通貨』といいお金に例えられたりします。
ADP・ATPのリン酸の繋がりのところで『~』で繋がっているところは『高エネルギーリン酸結合』といい、そこが切り離されることで大きなエネルギーが放出されます。
ATPがエネルギーを使いADPとなることもありますし逆にADPがエネルギーを補充しATPになることもあります。このように消費したり蓄えたりすることからお金に例えられるのです。
ここまで言っといてなんですが難しく考えず植物内で増えたり減ったりする『エネルギー』なんだと思っていいと思います(^^)v
植物の呼吸
呼吸の化学反応式
C₆H₁₂O₆+6H₂O+6O₂→6CO₂+12H₂O +38ATP
(グルコース)+(水)+(酸素)→(二酸化炭素)+(水) (エネルギー)
皆さん呼吸の化学反応式はご存じでしたか?光合成の方はすぐに答えられる方も多いでしょうが、呼吸の方は知らない方も多いと思います。
ここでは人が息を吸って吐く『外呼吸』ではなく体内(植物内)で行われている『内呼吸』をご説明していきます。なるべく簡単にご説明しますのでリラックスしてみて下さいね(^^)v
STEP1 解糖系

まずは、ミトコンドリアの中で糖の分解が行われます。ちなみにグルコースとは『ブドウ糖』のことです。
グルコースが酵素の作用でH(水素)を一部抜かれます。その過程で-2ATPを使います。その後ビルビン酸となり2分子に分かれる過程で+4ATPを生み出します。つまり差し引き+2ATPとなります。
農家目線でこの過程で覚えておきたいことはグルコースがないと過程が始まりませんよ~ということです。簡単でしょ(笑)。そしてグルコースから一部抜かれたH(水素)、これがのちに重要なものとなってきます。
STEP2 クエン酸回路

STEP1で作られたビルビン酸は細胞内にあるクエン酸回路へと入ります。名前の通りさっそくクエン酸を合成します。その後根から吸収したH₂Oを回路に取り込つつ+2ATPを生み出します。そして一部をCO₂(二酸化炭素)として気孔から排出し、残ったH(水素)を取り出します。
農家目線でこの過程で覚えておきたいのは、クエン酸が生み出される過程とH₂O(水)が絶対的に必要だということです。これまた簡単ですね(笑)。そしてここで取り出されたH(水素)も重要な役割となります。
STEP3 電子伝達系

さぁまとめです!図から見てもシンプルです。ホッとしますよね(^^)v一気に伏線を回収していきます。
STEP1の解糖系、STEP2のクエン酸回路で生み出されたH(水素)が気孔から取り入れたO₂(酸素)と衝突します。その爆発で生み出されるのが大量のエネルギーとH₂Oとなります。
そのエネルギーなんと34ATPです。呼吸の過程全てを合わせると38ATPとなります。すごい数ですよね。呼吸って生命を維持するために必要不可欠なものという考えもあるでしょうが実際は生命を維持するための大量のエネルギーを得るための必要不可欠なものという考えが正しいのかもしれません。
農家目線でこの過程で覚えておきたいことは、すごく簡単!呼吸は最終的に大量のATPを生み出すために行われているものだということです。
植物の光合成
光合成の化学反応式
12H₂O+6CO₂→C₆H₁₂O₆+6O₂+6H₂O -94ATP
(水)+(二酸化炭素)→(グルコース)+(酸素)+(水) (エネルギー)
光合成というワードはよく聞きますよね。ただ理解すればするほど内容は深く心底植物の生命には圧倒されます。『光合成を制する者は農業を制す』それほど作物の健康維持・味・収量に大きく関わってくるものだと思います。
STEP1 電子伝達系

まず土の中にあるH₂Oを植物が吸い上げます。そこに太陽からの光エネルギーが加わることでH₂OがH(水素)とO₂(酸素)に分解します。O₂(酸素)はこの時点で早くも気孔から外に排出されます。
そしてH₂Oを分解するときにATPが生み出されます。そのATPはカルビン・ベンソン回路へと移動します。
農家目線でこの過程で覚えておきたいのは、『水』が絶対条件だということです。光合成というと光エネルギーと二酸化炭素と水が必要だと同列に並べてしまいがちですが、まずは『水』なんです。常に意識しておきましょう。
STEP2 カルビン・ベンソン回路

STEP1で生み出されたATPはカルビン・ベンソン回路へと入ります。ちなみにこの回路はカルビンさんとベンソンさんが共同で研究して発見されたものなのでこの名前がついたみたいです。私としては、一体どういう研究をしてこの仕組みにたどり着いたのかが謎すぎます(笑)。
回路に入ったATPは早速ADPとなり回路を回すためのエネルギーを放出します。まぁ通行料みたいなもんです。同時にH₂O(水)が生成されます。その後『GAP』を合成しつつ回路を進みます。GAPを通過した後にC₆H₁₂O₆(グルコース)が生成されます。ここでまた体内にあるATPを使いエネルギーを放出してさらに回路を進めます。次に『RuBP』が合成されます。そして最後の最後にやっと気孔から取り込まれたCO₂が加わり『PGA』を合成する過程となり回路が回る仕組みとなっています。
光合成はエネルギー消費が半端じゃないんです。上の化学反応式でも書いていますがATPが94も消費されます。およそ呼吸で生成されるATPの2.5倍です。それほど光合成とは植物に負担はかかりますが生命を維持するためには大事なことなんです。
農家目線でこの過程で覚えておきたいのは、光合成は大量のエネルギーを消費するということです。またグルコース(ブドウ糖)が生成されます。
グルコースは呼吸にも必要となってくるものですし、農作物の味、収量にも大きく関わってくるものとなります。これについてはまた別の機会にじっくりとお話しできればなと思っています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?私としては精いっぱい説明させて頂きました(笑)。
現在ではハウス内による二酸化炭素発生装置や自動潅水、または露地でも有機リン酸やブドウ糖を葉面散布することで光合成をサポートできることが化学的に証明されています。
ですが作物は光合成だけではないんです。実際大量のエネルギーを生み出しているのは呼吸なんです。ぜひ『呼吸と光合成』をセットで意識して頂けると農家としての知識の幅が一気に広がると思います。
なんだかんだで私もまだまだ勉強不足です。偉そうに人に意見を述べる立場ではではないかも知れませんが少しでも皆さんのお役に立てればと思っています(^^)v
質問や感想がございましたら是非コメント欄へよろしくお願いします。
それでは、また。


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