はだ農園

針尾汐風みかん



新規就農者の方必見!!売上の伸ばし方!~作るのはストーリー、先に決めるのはゴール~

こんにちは!はだ農園です。

今回はtabo研究所ということで新規就農者の方に向けて『売上の伸ばし方』についてお話ししたいと思います。新規就農者の中には始めてみたはいいものの自分の思い描いていた農業との理想にギャップを感じている方も多いんじゃないでしょうか?作るのは楽しいが販売するとなると…みたいな(笑)。

『おいしい作物は作れているが商品に付加価値を付けれないでいるそこのあなた!』に届けたい。商品に価値を付けて売り出す方法を(^^)vそんな内容となっていますのでよろしくお願いします。

それでは、参りましょう!

ありがちな失敗

偉そうに言うわけではないのですが、新規就農者の方やまだ経験の浅い農家さんが失敗されたお話しを聞いているとだいたいが同じようなお話しをされます。『失敗は成功のもと』と言いますが失敗のリスクが高いところに飛び込むのは得策とは言えません。いくつかの失敗パターンを見ていきましょう。

とりあえず作ってみる

はっきり言います!!この考え方は非常に失敗しやすいです。部会など組織の中に入り、とりあえず周りに合わせて作ることは前からの流れがありなんとかなったりしますが、特に問題なのは農業に夢を見てとにかく作物を作ってしまう新規の方です。新規就農者の方がとにかく始めたのはいいものの理想と現実が違い過ぎて離農することが多いのはこれが一番の原因だと思います。

もう少し掘り下げると、農業は大きく分けて2つの工程があります。それは『作る』『売る』です。細かく分ければたくさんの工程はあるんですが、ざっくりいきましょう(笑)。これは農業だけに限らず多くの職種にも言えることだと思います。ただ何故か農業は昔から『作る』イメージが強すぎて、そこに魅力を感じて農業を始める方が多くいらっしゃいます。時代が変わり『売る』ことの重要性が認識されてきましたが未だに『作る』イメージが強く感じます。

確かに自然相手に苗を植えて育てて収穫することは農業の醍醐味なんですが、それでは家庭菜園の延長にしかなりません。農業で生活するということは『売る』ことを意識しなくてはなりません。それもただ売るのではなく価値を付けて売ることが大事です。仕事としてしっかり稼がないと生活も仕事も継続できませんからね。

失敗してもいいという前提でやる

失敗は次への糧となるからとりあえずやることが大事!という考え方を持つ方がいらっしゃいます。その考え方はいいと思いますし、時には勢いも大事だということは間違いないでしょう。ただそれは一定の水準に達した場合だと思います。とりあえずやるということはすぐに始めることではなく、詳しく調べてから始めるということです。調べることも行動の1つだという認識を持ちましょう。

農業で言うと失敗から経験を積むことは数多くありますが、自営業になるので失敗=経営・生活の圧迫に繋がります。最悪の場合、離農という形をとらざるを得ない状況に追い込まれてしまいます。さらに、先行投資型の職種になるので早いうちに離農する方は負債を抱えていることが多いのが事実です。自営業は得するも損するも全て自己責任ですから仕方ないんですけどね。

そもそも糧になる失敗とは成功するために悩んで苦しんで全力を尽くして、それでも失敗した事例のことで、とりあえず始めて中途半端な結果で失敗したものから得られるものは少ないと思っています。

商品に付加価値をつけよう!

それではせっかく始めた農業で失敗しないためにはどうするか!?私の経験の中でこれは大事だと思っていることがありますので、いくつかご紹介させて頂きたいと思います。

ストーリー性

農産物は見た目や味も大事ですが同じくらい重要なのが自分が作ったものにストーリー性を持たせることです。それがあるのとないのとでは農産物を『売る』という時に大きな差がでます。というかそれが全てと言っても過言ではありません。

例えば、あなたが『おいしいみかんを自分で作りたくて農業を始めました。最初はうまくいかないことばかりでしたが今ではおいしいみかんができるようになりました。これからももっといいものを作っていきたいと思います!』と言われて本当にそのみかんを食べたいと思いますか?少し興味は湧きますがお金を出して買おうかは悩みますよね。

それに対して『昔ある人に食べさせてもらったみかんの味が忘れられず、みかん農家を始めました。最初は理想とは程遠く諦めそうな時もありましたが、どうしてもあの味が忘れられず試行錯誤を重ねました。今ではお客様から同じことを言われてハッとすることがあります。私は人の記憶に残るようなみかんを作り続けていきたいと思っています!』と言われたら、どんな味がするのか一度買ってみたくなりませんか?

同じぐらいおいしいものでもストーリーがあるのとないのとでは大違いです。野菜と違い果物のように毎日の食卓に並ばないものこそ味と同じくらいストーリーが大事になってきます。消費者の方が高くてもお金を出して買いたいものは商品とその背景にあったりするものです。

おいしいみかんの味を感じながら生産者のストーリーも付加価値として感じて頂いているのです(^^)v

オリジナル性

ストーリー性に少し似ているのですが、オリジナル性を出すことで商品にさらに付加価値を付けることができます。他の商品と差別化を図ることでオンリーワンの商品にするということです。

またみかんの話しになるんですが例えば、『私が栽培でこだわっているのは毎年適期に肥料や剪定を行って健全な木を育て、それにたくさんの実を実らせています。しっかり管理することで、風通しをよくしたり、陽がたくさん当たるのでおいしいみかんができます。』…どうでしょうか?頑張っているのは分かりますが、このみかんにオリジナル性は感じませんよね。

それに対して、『私が栽培でこだわっているのは木のポテンシャルを最大限あげる独自の方法です。通常、花や芽がでる春からがみかんの始まりと思われがちですが私は冬の管理でみかんのおいしさが決まると思っています。有機質の肥料・葉面散布、自家製堆肥での土づくり、こだわりの剪定、これらの方法で木にも人にも優しい栽培をしています。』と言われたら、もっと詳しく知りたくなりませんか?

消費者に受け入れられる商品は必ずオリジナル性があります。方向性が当っているか間違っているかとかオリジナル性が高いか低いかは別として、独自の強みを出すことで付加価値が生まれます。さらに言うと、オリジナル性に関しては抽象的な表現ではなくてピンポイントで具体的な話しをするべきです。ここはストーリー性と大きく違う所です。想いを乗せて伝えるストーリー性と違いオリジナル性はこだわりの技術を伝えるものです。端的に分かりやすく伝えるようにしましょう。

全てを交渉材料に

交渉というと話が急に生々しくなってきたような気もしますが、これが大人の社会というものです(笑)。まぁ冗談はさておき現代の農業では『売る』力とは交渉力だと思っています。その交渉力に欠かせないのが、もちろん品質なのですが同じくらい大事なのが上記で述べたストーリー性とオリジナル性になります。

いい商品を持っていれば必ず交渉のチャンスは訪れます。ただその時に売り込み方を間違えるといくらいい商品であっても相手にうまく伝わりません。私も若い頃にみかんの売り込みで大失敗した覚えがあります。若気の至りということもあり目をギラギラさせて、自分のタイミングで一方的においしいみかんだということを説明しました。そこにはストーリー性やオリジナル性もなくユーモアもありませんでした。今思うと必死だったんでしょうね(笑)。

よく考えてみたんです。私→仲買業者→販売会社→消費者と繋がるときに大切なことは何かということを。何が共通しているかということを。共通しているのは私から販売会社までは全て消費者を意識しているということでした。ぶっちゃけると世の中には私と同じ、それ以上のみかんはたくさんあります。その中で私のみかんを選んでもらう理由は私だけの付加価値を伝えることだと思いました。ストーリー性で感情を揺さぶり、オリジナル性で関心を持ってもらう!売りやすい商品というものはそういうものです。

ここで勘違いしてはいけないのが商品を売り出すためにとってつけたようなストーリー性やオリジナル性を出すことです。あくまで自分がやってきたことをまとめるようにしましょう。まぁ頑張らないとそう簡単に付加価値のある商品は生まれないということですね(^^)v

先にゴール(売り先)を決めよう!

『売る』に関して言えば先にゴールを見据えておくことも大事なことです。何故かというと、売り方や売り先に関してはそれぞれの考え方があるので選択肢は多いと思っているからです。事細かに決める必要はないと思いますが、商品をどんな道筋をたどって最終的にどうしたいのかは思い描いていた方が絶対に成功に近づきます。

どこにどのように売りたいのか

どこにどのように商品を置きたいのか、つまりマーケティングですね。『いろんなところ!』と突っ込まれそうですが、ここで言うのは高級店かスーパーか、又は都市部か地域密着かオンラインとオフラインのどちらがメインかということなどです。

せっかく付加価値をつけた商品であってもその付加価値にあった場所と売り方をしないともったいないどころか売れない可能性もあります。商品を作る前に同じようなものがどのような場所でどのように売られているか、またそこに自分だけの付加価値を足したらどこまで目指せるのか、イメージするのは大事なことだと思います。

誰に売りたいのか

誰に商品を届けたいのか、知って欲しいのか、つまりターゲティングですね。ここでも『多くの人に届けたい!』と突っ込まれそうですが、その中でも男性なのか女性なのか、年齢層はどこを狙うのか、富裕層と一般層のどちらをメインにするのかということです。

これは農業で特有なことなのですが同じ作物でも付加価値によって大きくターゲティングが変わってきます。例えば、有機栽培に特化したものでしたら安心安全ということで小さな子供を持つ一般の家庭になるでしょうし、強気に価格設定を上げれば健康意識が高い富裕層がターゲットになるでしょう。また、高級店に並ぶような品質のものを自ら作り発送まで行うことで価格を少し抑え一般層のプチ贅沢やお歳暮・お中元にしたり、逆に高級店にも置いていない品質と付加価値を付け富裕層のプチ贅沢を狙うこともできます。

いろんな人が手にとる可能性が高いからこそ、ターゲティングしっかり決めておかないと商品の質自体が良くても誰の心にも刺さらない中途半端なものになってしまいます。

いくらでどのくらい売りたいのか

価格設定と量のお話しになりますが、ここでは商品を売るための付加価値というよりは安定した経営を図るための戦略になります。戦略といってもそんなたいそうなものではないですがね(笑)。

要は事業を安定して継続しつつ生活もできるラインを把握しておくということです。これだけ収益があれば順調という目標ラインもそうですが、ここを割り込んだらまずいという最低ライン、つまり損益分岐点はしっかり把握しておきましょう。経営していて売り上げはあるのにいつの間にか運転資金がなくなって借金を余儀なくされた!なんてケースは避けたいですよね。

大事なのは『純利益』です!どんなに稼いでも最終的に自由に使えるお金が手元に残らないのはどうかと思います。残らない場合は何かに原因があるはずです。価格設定、量、コスト、人件費(手間)、だいたいこれらに問題があることが多いです。収支のバランスについては商品を売り出す前もそうですが、売り始めてからもずっと考えなければいけないことです。頭痛いですよね(笑)。

まとめ

いかがでしたでしょうか。私が思う付加価値のつけ方やストーリー性やオリジナル性の重要さが伝わったでしょうか(^^)v偉そうに言ってみたものの、このやり方や考え方が絶対とは思っていませんし今後時代の流れとともに私の考え方も変わっていくかもしれません。

ただ、実際に私はこの方法で売り上げを伸ばしてきましたし、純利益も上げてきました。その経験があるからこそ、新規就農者の方や農業の経験が浅い方には是非考えたり、今までやってきたことを見つめ直して欲しいと思います。

私からのお願いは1つ!!『農業を職業として選ぶなら幸せになって下さい!利益を残して人生を有意義に過ごしてください!』それだけです(^^)vそうしないとこれから農業に明るい未来は来ないと思います。自分が作った農産物に付加価値を付け農家の所得を上げ農業界を盛り上げていきましょう。そしていつの日か農業が将来なりたい職業の上位に選ばれたら最高ですね(^^)v

質問や感想がありましたら是非コメント欄へお願いします。

それでは、また。


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